3ヶ月に一度、リハビリ診察を受けています。
身体の調子の報告をしてトレーニング方法やストレッチの仕方などを教えて貰います。
毎回とても勉強になるので、いつも楽しみにしている日です。
診察が楽しみなんてことは、珍しいことに聞こえることかもしれません。
知らないことを知ることは楽しいし、
アドバイス通りにトレーニングや日頃の動作に取り入れてみると
効果を実感できるので、絶対の信頼をおいています。
私の人生で、そんな感覚を覚えた医師は二人目。
1人は歯科医師です。
それは以前にも書いたのでココでは割愛します。
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3ヶ月ぶりの診察日。
今までは1時間前に家を出ていました、
以前より格段に早く歩けるようになったし、
わりと道路が空く時間帯だからバスは定時で着くことが分かったので
「発症前のように30分前に出れば余裕で着くだろう」
そう思って出た日に限って、道路は激混み。
久しぶりに神頼みしました(^^;)
そのお陰か? 6分ほどの遅れで到着できました。
1人の診察に30分もかけてくれる先生です。
いつも待つので、これくらいの遅れは大丈夫かと思っていたら、
この日に限って私待ち。
到着すると、すぐに受付まで先生が迎えに来てくれました。
身体の様子を確かめて、身体の不安に耳を傾けてくれます。
大した話はしていないように思うのに、30分ぐらい経っています。
他の科の診察なんて5分程度。
それなのに診察料はリハビリ診察の料金の何倍もかかります。
「何かおかしい」と毎回思うんですよね。
この日は、前回教えてもらったストレッチの成果を確認できました。
「後脛骨筋」という部分に負担が出やすい身体になったので
そのストレッチ方法とトレーニング方法を教えて貰ったんです。
おかげで、立って作業する時間が延びたし、少しは立つ時間が延びました。
料理したり、洗い物をする時間を延ばせてホッとしています。
前回はその筋肉が硬くなっていて驚かれたのですが
今回はほぐれていたので褒められました~。
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少し暖かくなってきたお陰で、身体が軽く感じて
「小走りできそうな気がしてならない」と話すと、
「う~~ん。脳卒中の後遺症で回復が一番難しいのが、走るということで、
小走りっていうのはその最たるものなんですよね」
間違っても走ろうと思わないように! と釘を刺されているので
Tryはしていませんが、内心ガックリ。
脳梗塞の後遺症で難しいのは、行動の切り替えがしにくいこと。
例えば、歩き続けて信号で止まったとします。
信号が変わって歩き出しますが、すごくぎこちなく感じるのです。
慣れてきた頃には信号を渡りきっているという調子。
また暫く座っていると、歩き出すのが難しい。
歯医者の治療で暫く身体を横たえていて、
治療が終わって立ち上がって歩き出すとき、一番実感します。
まっすぐ歩くことが出来ないんですよね。
先生も衛生士さんもしっかり見送ってくれるので、いつも気まずくなります。
下り坂、上り坂もそう。
坂を下りきって平地を歩こうとすると、脚がしばらく硬直するのか
変な感じなのです。
身体って脳の指令を待たずに動く範囲があるようなんです。
以前にも書きましたが、脳の指令を待っていたら、
異物を踏んでしまったときに反応できず身体を危険にさらすことになるので
脳を介さず、神経回路が脊椎内で完結できるようになっているとか。
脊椎反射というそうです。
聞いた話を、私なりに理解している範囲ですが…
脳が介入していないなら、問題なく歩けるんじゃないの?
と思うのですが、やはり脳の働きはあるようです。
後遺症のある脳でも、歩く程度の早さなら指令のスピードが追いつくようですが
走るのは難しいそうなんです。
筋肉は一度動き出すと動く気漫々で緊張し続けようとします。
でも走るために必要なのはふくらはぎの筋肉の素早い緩急の切り替え。
緊張し続けようとする筋肉を瞬時に脱力させるのは脳の働きのようなのです。
筋肉が緊張したままでは地面に脚を着いたときに、衝撃を和らげることが出来ません。
そのせいなのか、その場で弾んでみようとすると
脚がまるで地面に刺さろうとしているようになります。
もちろん脚が刺さるなんてことにはならないので、足首に衝撃がきて痛いんですよね。
専門家ではないので、説明がわかりにくいですよね。
小走りは今の私の脳が一番苦手なコントロール域なので、
慣れとか、意識すれば済むものでは無いようです。
なぜ小走りできたら…と思うのかというと
バス停にあと少しで着くというときに、
バスがバス停に近づいているのが見えてしまったとき、
なんでもなければ、走り乗りたいものですよね。
走れば間に合うものも走れない。
運転手さんが、待っていてくれるときがまた困りもの。
行って下さい…のゼスチャーをしたりしますが、
親切に待ってくれるときがあるんです。
自分なりに、超早足で向かいます。
走れるんじゃないの? っていうぐらいの腕の振りで(笑)。
身の危険を感じて逃げる必要があるときは
「見た目をきにせず、左あしを引きずって
右足はケンケンの要領でいくしかないでしょう」
その時が来ないことを願います。
あとは…駆け込み乗車をしない生活態度に切り替えるしかないな~。
「それに乗らなくてもどうにかできる」と肝の座った人に。
なにより、時間に余裕をもって生きること…ですね。